疾患と治療
へんけいせいかんせつしょう
変形性関節症(OA)(手・足・肩・股・膝・足首など)
変形性関節症(OA)は、関節の軟骨の劣化と変性を特徴とする慢性的な関節疾患です。疫学的には、高齢者によく見られ、肥満、運動不足、遺伝的要因がリスクとされています。関節のオーバーユースや外傷(怪我)も原因とされています。
OAの病態では、関節の軟骨がすり減り、炎症が引き起こされることで痛みや運動制限が生じます。診断は、診察、X線、CT、MRIなどによって行われます。
治療は、まず手術療法以外の保存療法を行います。痛みの管理と関節機能の維持を主な目的として、運動療法、体重管理、物理療法、痛みの薬物療法などを行います。近年では、自由診療として、PRP(多血小板血漿)や各種幹細胞の関節内注射なども実施されています。
重症例では、手術療法が必要となることもあります。関節鏡下手術による軟骨の整復、人工関節置換術が一般的です。人工関節は痛みの軽減と関節機能の改善に効果的です。
総合的に、変形性関節症は加齢や生活習慣と深く関連しており、予防や早期の対処が重要です。適切な保存療法や必要に応じた手術療法を選択し、医師の指導のもとで治療を進めることが大切です。