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疾患と治療

ようついぶんりすべりしょう

腰椎分離すべり症

腰の骨(腰椎)は5つの椎骨からなり、腹部側(前方)の椎体と背部側(後方)の椎弓から構成されています。椎弓には上関節突起や下関節突起のほか、筋肉や靭帯が付着している棘突起や横突起などがついており、複雑な構造をしています。腰椎分離症は腰椎の後方にある椎弓の関節突起間部という部分が分離した状態にある疾患です。好発部位は第5腰椎で、好発年齢は10代で、スポーツ活動が活発な男児に多くみられます。発症要因は、腰部への繰り返しの外力による疲労骨折と考えられています。椎弓の一部は衝撃に弱いため、ランニングやジャンプなどの動作によって腰椎後方部に亀裂が入ることで発症します。また、遺伝的な要因も関与しているといわれています。10代で発症しても症状が腰痛のみで、成人を迎えると、次第に分離した部位の腰椎がズレて腰椎分離すべり症に進行する場合があります。すると、分離部で神経が圧迫されて坐骨神経痛を発症する場合が多々あります。中年以降に発症する腰椎分離症や腰椎分離すべり症の予後はあまりよくなく、最終的に手術に至るケースも珍しくありません。

脊椎脊髄 最小侵襲・内視鏡・顕微鏡手術

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